Case #013: トイプードル 尺骨近位 関節内骨折 |日野どうぶつ病院|1

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Case #013: トイプードル 尺骨近位 関節内骨折

H30.5.9は休診日でしたが、1歳くらいのトイプードル、BW2.40kgの尺骨近位の関節内骨折のオペをして欲しいと依頼があり、友人の動物病院へ行ってきました。

なぜかこの病院はわたしの休みの日にあわせて骨折症例が入ることが多く、不思議なご縁を感じています。以前は膝のオペをする予定で準備をしていたら、前日の診察ぎりぎりで橈尺骨の骨折が入ったり・・・。経験を積ませて頂くためにも、少し遠方ですが頑張っていっています。

肘頭に上腕3頭筋が付着しており、腕を動かすたびに骨折面が開きますから、ギブスなど外固定では絶対に治りません。また、これは関節内骨折ですので、できる限り解剖学的に整復固定するのが理想です。 

しかし、レントゲンでは分りませんでしたが、関節軟骨が一部遊離骨片として骨折部位にありました。とてもそれを固定することはできませんので、除去しました。残念ですが、完全な整復はできません。将来跛行が残るかもしれませんが、できるだけのことはしたいです。

 使用しているインプラントは径0.8mmのキルシュナーワイヤー(K-wire)と24Gのサークラージワイヤーです。順行性に肘頭から入れようと試みましたが、骨が小さ過ぎてうまく骨折面に出てきませんでした。仕方なく、径0.6mmK-wireを骨折面から逆行性に入れ、良い場所に出たのを確認しもう一度0.8mmK-wireを入れ、道を造ってやってから、あらためて順行性に入れました。遠位の大きな骨の皮質骨に刺入せねばならないので、そちら側の先端が尖っていなければならないです。ラテラル像で見ると、しっかりと2本刺さっていると思われます。

そして、サークラージワイヤーを下穴に通し、上腕3頭筋の付着部の骨の直上に18G注射針を刺入してワイヤーを通し、骨にぴったりとワイヤーをくっつけ軟部組織への影響をできるだけ少なくし、8の字テンションバンドワイヤー法により、固定をします。バランスを良くするために、2カ所で締め上げます。

 

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