Case #089: 中足骨骨折のイタグレちゃん |日野どうぶつ病院|1

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Case #089: 中足骨骨折のイタグレちゃん

4月、大変忙しくアップできませんでした。。。歯科治療を受けられた方からも、ぜひうちのこのブログをと言われましたが、なかなか時間がなく。。。
ちょっと特殊な症例を挙げてゆきたいので、こちらのワンチャンで。

散歩中に踏んでしまったとのことでした。飼い主さん、本当に自虐の念で涙されていました。
事故ですので、致し方ないです。誰のせいでもありません。
起きてしまってから最善の対処をしてあげるしかありません。

9ヶ月齢、BW3.80kg、メスのイタリアングレーハウンドです。

左中足骨4本とも折れています。

当初1.0mmスクリューとプレートでを4本の中足骨全てに入れる計画で、業者に発注したのですが、そちらの手違いで2本しかプレートがなく2日手術を延期しました。
ただ、コツ幅的には、1.5mmスクリューとプレートでも行けそうかなということもあり、1.0mmと1.5mmどちらでもいけるように準備して手術に臨みました。

実際に開けて、1.5mmプレートをのっけてみると、そんなに悪くはなさそう。1.5kgとかの超小型犬の橈尺骨(前腕)部の骨折治療では1.5mmを当てるのですが、大体そのコツ幅と同じです。
そうなると、4本全てに充てる必要はなく第3と第4の2本をしっかり固定できれば、強度的にも十分と思われました。
術中の写真です。きっちりと2本に充てることができました。
術後のレントゲンです。第2、第4いずれも骨折ラインはきっちりあっています。真ん中2本だけでおそらく十分でしょう。
術後は念のため、1ヶ月のケージレストと外固定をあて負荷を少し減らしています。散歩はリードをつけてオッケーです。

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