Case #089: 中足骨骨折を起こしたイタグレちゃんのその後の経過 |日野どうぶつ病院|1

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Case #089: 中足骨骨折を起こしたイタグレちゃんのその後の経過

中足骨骨折のイタグレちゃん、その後どうなったか気になりませんか?

術後2週のレントゲンはこんな感じです。

約1ヶ月後のレントゲンを撮ることができました。
こんな感じです。

どうでしょう?
第2、第5中足骨の骨折ラインはほぼ消失しています。

術後2週のレントゲンを拡大してみますね。

一番外側の中足骨、骨折ライン以外に外側にぽっこりと膨らんでいるところがありますよね?(緑色矢印)
これは、贅性過骨といって、コツが骨折部位を補強するために過剰にコツを作ってしまった部分です。

これが術後1ヶ月後にどうなっていると・・・?


骨折ラインがほぼ消失しているだけでなく、過骨の部分が少し小さな山になっているのが分かりますか(青い矢印)?
これは、過剰に作りすぎてしまったコツが、生体自ら不要なものとして、本来必要なものだけに収まってゆく様が現れています。
こういう事象をリモデリングといいますが、大変活発な修復能力があることを意味しています。若い動物で特にみられます。

今回の記事は、こうした生体の神秘に興味を持たれている若い獣医師の卵さんに捧げます。

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