Case #022: 上顎右犬歯(104)の破折の犬


患者さんは7ヶ月齢、BW9.75kgの中型犬です。

前日の午後犬歯が折れていたのを発見したとのことで、インターネットで当院を捜してきて下さいました。

ほんの少しだけ白い歯が見えており、その近くに赤黒っぽく見えるものは歯髄(血管や神経)です。レントゲンは、

歯頸部で破折しており、まだ根が完成していません。

もう少し歯冠が残っていれば、アペキシフィケーションによって根を完成させ、機能歯として保存する可能性を残したいのですが、さすがにこの高さでは意味をなしません。抜歯をするのが最適でしょう。

根は長いですが、この年齢(月齢)であれば、エレベーターで抜けるでしょう。

ブピバカインにて局所麻酔を施したのち、

抜歯しました。

レントゲン的にも問題なさそうですね。

抜歯窩が大きいので、歯槽骨頂付近の歯肉を骨膜剥離子で剥がし、少し緊張をとってから4-0 Monocrylで単純結紮縫合糸、閉創しました。

歯科的にはそんなに大変なケースではありませんでしたが、原因について触れておきたいと思います。

どうやらこのワンちゃんは分離不安症のようで、飼主さんが留守中に破壊行動をしてしまうとのことで、ケージに入れていた際、柵を口でガリガリやってしまったようです。分離不安症自体がパニックを起こしているような状態ですが、その上、犬歯が柵にはまってしまい、更なるパニックになってしまったと想像できます。

分離不安症やケージの選択などのカウンセリングも行い、分離不安症の治療と再発の防止について飼主さんと検討しました。

犬歯と第1前臼歯の間に少し挫傷があるのですが、最初はもしかしたら歯根もここから抜けてしまってるのかな?とも思いましたが、おそらくその部分は柵の素材で傷めてしまったのでしょう。また、単純性破折が起きている歯があり、レジンにて修復しました。

#犬 #破折 #分離不安症

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