Case #035: 交通事故による多発外傷の猫、骨盤骨折の整復固定

December 15, 2018

今回の症例は、ノラ猫ちゃんでした。まだ乳犬歯が残っていましたので、5-6ヶ月ぐらいといったところでしょう。交通事故により、脊椎胸腰部骨折、仙骨骨折、腸骨の骨折、脛腓骨骨折、軽度の気胸がレントゲン上で確認されました。神経的には両後肢の不全麻痺、尿閉っぽいので馬尾症候群もあるかもしれません。ちなみに、友人の病院にて行った手術です。

 

 あちこち外傷をうけており、さらにノラちゃんという事で何をどこまでやるかというのは、本当に迷うところです。

約1週ほど経った状態で見させてもらいましたが、脛腓骨は割と安定しており、一番優先順位は低そうでした。尿路はカテーテルを入れて確保されていました。脊髄の損傷はどうなるかわかりませんが、猫は犬と違って随分回復力がある不思議な生き物という印象を過去の経験から持っています。骨盤はあとで治そうと思っても非常に難しいので、ひとまず骨盤骨折の手術をすることになりました。

 

万が一骨盤骨折のあとで脛骨に髄内ピンを入れるとかいう事もないとはいえませんので、骨盤のインプラントもステンレスのものを使っておきたいところです。チタンも流通はしていますが。

 

ということで、今回はVOIの1.5mmロッキングシステムを使いました。

アダプションプレートといって、所謂リコンストラクションプレートと同じタイプ、xyz全ての方向にカウントゥアリングしやすいものです。やや強度が落ちますが、ダブルであてる事で補いました。

術後のレントゲンだけになりますが、骨盤腔はしっかりと確保できています。

 

 1週間ほどしてからの経過を教えて頂きましたが、排尿排便は問題ないとのことでした。

神経の方は鍼灸を行っているとの事。しっかり歩けるようになる事を祈っています。

 

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