Case #044: 下顎吻側のデグロービングのミニダックス

March 15, 2019

前日に、軽トラックの荷台から飛び降りた際、下顎の皮膚が剥けてしまったようです。ひどい出血があったとのことです。どうしても日程が都合悪く、3日ほど待っていただくことになってしまいましたが、口腔内検査とレントゲン検査も行い、しっかりと口腔全体の評価をした上で患部の治療を実施いたしました。

 

挿管し全身麻酔の維持を開始し、処置前に、ブプレノルフィンとマーカインの局所ブロックを中オトガイ孔に投与して鎮痛しています。マーカインなどの局所麻酔薬にごく少量のブプレノルフィンを混ぜる方法は、アメリカの歯科専門医Dr.Chris Snyder先生から教えていただいた方法で、最近発刊された麻酔学の本にも掲載されています。

 

処置前の状態、以下3枚です。

 痛々しいです。

 歯周病に罹患していると思われる歯がたくさんありますが、特に下顎は重い印象です。

 このように重い歯周病に罹患している歯を残した上で、剥がれた歯肉や皮膚の良好な癒着は期待できません。しっかりと検査と抜歯なりの前処置を行い、感染が起きていそうな組織を除去した上で、縫合します。

 

 横から見た状態。

 正面像。

 左上から。

犬歯に黒っぽいラインが見えますが、皮膚を通して、左右、それぞれの犬歯に縫合糸を引っ掛けています。犬歯はひどい歯周病ではありませんでしたので、皮膚の固定に犬歯を使用することができました。

 

 仕上がり。右側全体の外観です。

念のためにエリザベスカラーをして、処置当日に帰宅しました。

 

その2日後、とても元気に走り回るようになったとのことで、エリザベスカラーを返却に立ち寄ってくださいました。受傷3日目に治療をしましたが、まだその時は不安そうな表情をしていたんですが、適切に治療を受けることで一気に回復してゆくんですね。

お大事に!

 

 

 

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