Case #059: ゴールデンレトリバーの208破折, 間接歯髄覆髄法

September 23, 2019

9月上旬に紹介を受けて実施したゴールデンレトリバー、2歳の208破折の症例です。歯茎の付着部で、かろうじて破折片がくっついており、露髄しているかどうかが意識下での検診では不明瞭でした。

 

麻酔下での口の状態を見てみましょう。

208の破折片上には分厚いプラークが乗っている感じがわかりますね。 よく見ると、その他の歯でも主咬頭に小さな破折が認められます。

 

歯石除去をし、 破折片を取り除いたところです。

本当に紙一重で露髄を免れている状況です。間接歯髄覆髄法の適応症例ですが、難しい面があります。209の齲蝕のような幾らか深さのある窩洞を形成し、覆髄剤などを積層してゆくのは強度も保ちやすいですが、このような状況では、窩洞の形成は露髄につながりかねないです。また、コンポジットによる修復も、接着面が狭くなるので強度の低下が心配です。でも、やってみるしかありません。

 

片縁をエクストラファインのダイヤモンドバーで滑沢にした後、

 歯科用10%次亜塩素酸で破折面の消毒をし、水洗。

 

MTAで最も薄そうなところを薄くおおい、固まるのを待ちます。 

 

MTA周囲の象牙質とエナメル質にボンディング剤を塗布し、光重合。

フロアブルのコンポジットでカバーして光重合。

ディスクで研磨、片縁をホワイトポイントで滑沢にし、エキスプローラでチェックして終了です。

 

今回の修復までに象牙細管に細菌が侵入している可能性があり、次亜塩素酸などによってどれぐらいそれが除菌されているのか。また、修復象牙質によって内側から歯髄が守られるようになるまで、修復物がどれくらい時間稼ぎができるのかというのがポイントかと思います。MTAは硬化すると若干膨張すると言われている点も、少し心配なところで、できるだけ薄くして、盛らないようにはしていますが・・・。普段の生活では、固いものは一切禁止としていますが、できるだけレジンが長持ちしてもらいたいですね。

 

半年ごとにレントゲンでチェックをします。

 

もし、感染が起きてしまっていたら、根管治療となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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