Case #075: 猫のモンテジア骨折w/ファイバーワイヤーを利用, AO分類2-1-A1
2020.05.17 骨折
岐阜県もようやくコロナが落ち着いてきたようで、ホッとしています。まだまだ自粛は続けていきたいとは思っていますが、少しはストレスが減るかな。
しばらく忙しく、なかなかアップできずにいましたが、今回は1歳ぐらいの若い猫で、原因不明の左側のモンテジア骨折です。経験はわずかですが、以前から橈骨の固定にはファイバーワイヤーでやってみたいなと思っていました。
術前のレントゲンはこんな感じです。
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計画としては・・・、
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一応、成書どうりだと尺骨を通してラグスクリューで橈骨と固定となっています。ポジションスクリューだとより痛みが生じるからでしょうか。
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尺骨は非常に薄っぺらくて、とてもラグスクリュー法での固定ができるとは思えませんでした。プラン2のファイバーワイヤー(#2)での固定に変更します。尺骨の整復固定をしてから頭側からアプローチを考えていましたが、余計なアプローチをせずに、先に通しておくことができそうだったので、K-wireで穴を開け、
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ファイバーワイヤーを通し、
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チタン製のボタンを通して尺骨側へ。
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尺骨の固定は計画通り、2.0mmロッキングプレート8穴の、骨折部位にはスクリューヘッドのみをねじ込んで強度を高めます。
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全てロッキングスクリューで固定をしたのち、ファイバーワイヤーを尺骨に1回転させ、6回結紮。
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ボタンが見えるのがわかりますか?
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非吸収糸で筋膜を単純結紮縫合にて閉創し、皮下織、皮膚と縫合して終了しました。
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術直後。
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翌朝。大人しくしてくれれば、再脱臼せずに治癒すると思いますが、はてさてどうなるでしょうか。