Case #008: 大腿骨近位成長板骨折 犬 骨頭切除 サルター1型 |日野どうぶつ病院|1

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Case #008: 大腿骨近位成長板骨折 犬 骨頭切除 サルター1型

本例は、トイプードル、2017.8月生まれ、BW3.00kg、CC:左後肢の跛行です。

二日前から症状がひどくなった。いつごろからどうなのかという事が飼主さんの話でもあやふやなので、骨折後どれくらい時間が経過しているのかは不明です。
正面からのレントゲンを見る限りでは、患肢の筋肉はかなり減っています。ほとんど患肢は使っていないと思われます。ある程度マッサージをしてからレントゲンをとりましたが、痛みがあるので、足を伸ばせません。横の像を見れば分りますが、骨の長さは左右同じです。

この症例には骨頭切除を行いました。骨頭切除はいわゆる代換療法ですが、かなり機能を取り戻すことができます。合併症として大腿部が短くなりますから、膝蓋骨脱臼を将来起こす可能性があります。

骨頭を矢状面に平行に落とします。次にできるだけ切断面を滑沢にしますが、私は歯科治療をよくやっているので、その辺は丁寧に綺麗にできていると思っています。

深臀筋を尾側に縫合して切断面を被う事で、痛みを最小限にします。

 よくわからないと思いますが・・・。

あとは元あった位置に筋膜を縫合し、皮膚を閉創して終了します。

 術後の足の使い方としては、足の使い方は来院時とさほど変わらない印象でした。

お近くではないので、頻繁には診れませんが、リハビリは無理でもマッサージだけでもできると治りは良いはずです。

術後3日目に元気に退院しました。

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その後の経過:

術後8日目に、経過を見せにきてくださいました。

すでに患肢を使い始めており、順調な様子です。

シッポをピンピン振って機嫌も良さそうで、笑ってくれているようにも見え・・・。欲目ですかね。

あぁ、良かったなぁとホッとするひと時です。

 

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